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虫の大工さん

  

ビジターコテージ玄関口には、園内の木や木の実を使った作品が展示してあります。
しかし展示台の周りをよく見るとたくさんの木屑が……

 

  

木屑の真上を覗くと、まんまるの穴がポッカリと空いています!

もちろん私たちスタッフが穴を開けて木屑を片付けなかった訳ではありません。
実はこれ、意外な虫の仕業です。

 

その虫の正体はハチの仲間、クマバチです!
春になると園内の遊歩道で大きな羽音を立てながら頭上を飛んでいるほか、ツツジやフジが咲くと集まってくるあのハチです。

さて、あの穴は何のために開けているのかというと、実はあの穴の中はクマバチの巣になっています。
蜂の巣というとアシナガバチやミツバチのような、六角形の部屋が幾重にも並んだ巣を思い浮かべますが、
クマバチは朽木に穴を掘り、そのトンネルを区切って部屋を作ります。
部屋の中には大きな花粉団子と卵が1つずつ入っています。そうして育った幼虫は冬をじっと朽木の中で過ごし、来年の春になると成虫になって朽木から出て行きます。

スズメバチやアシナガバチのように人を刺すことは滅多にないハチですし、
花粉の運び役として重要な役割を持っていますので、見かけてもそっとしていただくようお願いします。